国際シンポジウム「デジタル・ヒューマニティーズと研究基盤 欧州と日本の最新トレンド」参加報告

文化遺産学・人文知連携センター 国際シンポジウム「デジタル・ヒューマニティーズと研究基盤 欧州と日本の最新トレンド」参加報告

2023年11月18日(土)、一般財団法人人文情報学研究所等の共催で、国際シンポジウム「デジタル・ヒューマニティーズと研究基盤:欧州と日本の最新トレンド」が東京ビッグサイトにて開催されました。このシンポジウムは、世界と日本のデジタル・ヒューマニティーズ(DH)研究とその研究基盤、人材育成の動向を把握し、情報交換や研究交流を進めることを目的としたものでした。人文知連携拠点からは、喜多千草教授、藤本花音助教、徐勤助教が現地参加し、ポスター発表を行いました。

人間文化研究機構・機構長の木部暢子氏による開会挨拶の後、ベオグラード・デジタル・ヒューマニティーズ・センター(BCDH)ディレクターのToma Tasovac氏による基調講演「Humanities in the 21st century: An infrastructural challenge」が行われました。基調講演では、DHの研究手法や、日本における人文学のためのデジタル研究基盤の必要性や展望などが語られました。基調講演終了後は、4つの研究拠点から、人文学のためのデジタル研究基盤及びDHの人材育成に関する事例報告が行われました。

講演終了後、32の大学や研究機関によるポスター・デモンストレーションセッションが行われました。人文知連携拠点では、「人文社会系研究のためのデジタル的研究手法の普及」と題した展示を行い、人文知連携拠点の沿革および取り組みについてポスター発表を行いました。さらに、デジタル的研究手法の普及に関して、会場の参加者と情報交換と研究交流を行いました。「Kyoto University Digitization Hub of the Humanities, Social and Cognitive Sciences (KUDH) Basics」シリーズのワークショップに興味を持っていただいた方が多く、学外への周知を更に推進する必要性を感じました。

ポスター発表の様子 (2023年11月18日 於 東京ビッグサイト会議棟6階)

人文学に取り入れられる最先端のデジタル的な手法の開発をしている機関から、人文知連携拠点のように手法を広める活動をしている機関までが一堂に会し、情報交換をする機会がもたれたことは、大変有意義でした。