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2023年「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 本年3月に増田真教授が定年退職されました。増田先生はパリ第4大学で博士号を取得後、東京大学文学部助手、一橋大学社会学部助教授を経て、平成7年京都大学文学研究科に助教授として着任、平成19年同准教授、平成24年同教授となられ、計28年の長期にわたり、本専修における教育と研究にご尽力くださいました。その誠実なお人柄と真摯な研究姿勢に対し、仏文科の同僚・学生・卒業生を代表して深い尊敬と感謝の念を表します。

 本年4月には村上祐二先生が教授に昇任されました。また、気鋭のヴァレリー研究者である鳥山定嗣氏が准教授として着任されました。今後、教育・研究の両面で本専修の活動に多大な貢献をなさることを期待します。

 本年度の授業は当専修の専任教員と人文科学研究所の森本先生、藤野先生、人間・環境学研究科の守田先生、中筋先生に加え、同志社大学の伊藤玄吾先生、関西学院大学の小田涼先生、三重大学の横田悠矢先生にご担当いただいています。

 本年度の学部新3回生は5名、修士課程新1回生は1名、博士課程への進学・編入学者は3名で、研究室の在籍者は学部生が10名、学部聴講生2名、大学院生が10名、研修員が1名です。このうち学部生2名がフランスに留学予定です。

 本専修ご出身の横田悠矢さんがパリ・シテ大学に、實谷美咲さんがソルボンヌ大学に学位論文を提出し、審査を経て博士号を授与されました。また、岡本夢子さんが滋賀県立大学に、横田悠矢さんが三重大学に教員として採用されました。お三方の今後のご活躍をお祈りいたします。

 5月16日にはル・フロック特定准教授の企画・運営によりフランス現代作家ナタリー・アズーレ氏を迎えてのライティング・ワークショップが開催されました。

 京都大学フランス語学フランス文学研究会の本年度総会は6月3日に対面・オンライン併用で開催されました。議事の後、田伏也寸志さん(博士課程)が「晩期アランにおける理想的共同体の変遷」、西村真悟さん(同)が「ミシェル・ウエルベック『素粒子』と『ある島の可能性』における物理主義的世界観」と題する研究発表を行い、続いて、同志社大学名誉教授の中井敦子先生の特別講演「持続可能な「ユートピア」に向けて−フランツ・ジュルダンとエミール・ゾラの交流」が行われました。懇親会では兵庫県立大学名誉教授の木下誠先生から乾杯のご発声をいただき、和やかな交流の場となりました。同窓の皆様には本研究会への変わらぬご支援をお願い申し上げます。住所変更等のご連絡はメール(fransite_kyoto@yahoo.co.jp)にてお願いいたします。

 末筆ながら同窓の皆様のご健康をお祈りいたしますとともに、今後とも仏文研究室に温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(永盛記)

2022年「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 ラファエル・ブラン先生の後任として、昨年10月にジュスティーヌ・ル・フロック特定准教授が着任しました。「激情と復讐 17世紀における怒りの人間学」と題された博士論文により、2019年にソルボンヌ大学の博士号を取得した新進気鋭の研究者です。教育・研究の両面において本専修の活動に貢献されることを期待します。

 本年度の授業は、当専修の専任教員と人文科学研究所の佐藤先生、森本先生、藤野先生、人間・環境学研究科の守田先生、中筋先生に加え、同志社大学の伊藤玄吾先生、関西学院大学の小田涼先生、大阪大学のエリック・アヴォカ先生、広島大学のオリヴィエ・ロリヤール先生、柴田秀樹講師にご担当いただいています。

 本年度の学部新3回生は3名、修士課程新1回生は1名、博士課程への進学者はありません。仏文研究室の在籍者は学部生が5名、学部聴講生3名、大学院生が12名、研修員が1名で、このうち学部生1名、大学院生2名がフランスに留学中です。

 本専修ご出身の柴田秀樹さんが本研究科に学位論文を提出し、審査を経て博士号を授与されました。柴田さんの今後のご活躍をお祈りいたします。

 京都大学フランス語学フランス文学研究会の本年度の総会は5月21日にオンラインで開催されました。議事の後、横田悠矢さん(同志社大学嘱託講師)が「「わたし」をめぐる真実 ― ミシェル・レリス『囁音』以降の断章から」、大山賢太郎さん(博士課程)が「『エミール』における作家と読者の位置づけ」と題する研究発表を行い、続いて、兵庫県立大学名誉教授の木下誠先生による特別講演「ヴィクトル・セガレンのテクストと翻訳」が行われました。昨年に続くオンライン開催でしたが、遠方からの参加者もあり、有意義な交流の機会になったと思われます。同窓の皆様には本研究会への変わらぬご支援をお願い申し上げます。また、今後のご連絡のために、皆様のメールアドレスを本研究会事務局(fransite_kyoto@yahoo.co.jp)までお知らせくだされば幸いです。

 末筆ながら同窓の皆様のご健康をお祈りいたしますとともに、今後とも仏文研究室に温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(永盛記)

2021年「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 名誉教授の吉川一義先生が今春に瑞宝中綬章を受章されました。心よりお慶びを申し上げますとともに、吉川先生の今後のますますのご活躍をお祈りいたします。

 特定准教授のラファエル・ブラン先生は本年8月をもって退職され、リヨン高等師範学校准教授に就任されることになりました。2年間、教育・研究の両面において本専修の活動に多大な貢献をしていただいたことに感謝の念を表するとともに、今後のご活躍をお祈りいたします。

 本年度の授業は、当専修の専任教員と人文科学研究所の森本先生、人間・環境学研究科の多賀先生、守田先生、中筋先生に加え、同志社大学の伊藤玄吾先生、関西学院大学の小田涼先生、松原冬二講師にご担当いただいています。

 本年度の学部新3回生は1名、修士課程新1回生は2名、博士課程への進学者はありませんでした。仏文研究室の在籍者は学部生が7名、学部聴講生2名、大学院生が12名、研修員が1名で、このうち大学院生2名がフランスに留学中です。

 本専修ご出身の橋本知子さんが千葉大学に、平光文乃さんが大阪大学に、野田農さんが早稲田大学に教員として採用されました。お三方の今後のご活躍をお祈りいたします。

 京都大学フランス語学フランス文学研究会の本年度の総会は5月29日にオンラインで開催されました。議事の後、野田農さん(早稲田大学創造理工学部准教授)が「ゾラ『ナナ』における都市風景の翻訳」と題する研究発表を行い、続いて、大阪府立大学名誉教授の村田京子先生による特別講演「十九世紀フランス文学とジェンダー」が行われました。総会のオンライン開催は初めての試みでしたが、遠方からの参加者もあり、有意義なものになったと思われます。同窓の皆様には同研究会への変わらぬご支援をお願い申し上げます。研究会連絡用メールアドレスは fransite_kyoto@yahoo.co.jp です。

 末筆ながら同窓の皆様のご健康をお祈りいたしますとともに、今後とも仏文研究室に温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(永盛記)

2020年「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 名誉教授の吉川一義先生によるプルースト『失われた時を求めて』の個人全訳(岩波文庫、全14巻)の刊行が昨年11月に完結しました。この偉大なる訳業を記念し、同12月に記念講演会(「『失われた時を求めて』におけるサドマゾヒズム」)および記念パーティーを開催いたしました。吉川先生の今後のますますのご活躍をお祈りいたします。

 昨年9月にシャルル・ヴァンサン特定准教授が退職、帰国され、ポリテクニーク・オー=ド=フランス大学准教授に就任されました。2年という短い在任期間でしたが、気さくで陽気なお人柄で、学生たちや学内外の研究者らと交流を深められました。本専修の教育・研究活動へのご尽力にたいして深い感謝の念を記すとともに、ますますのご活躍をお祈りいたします。

 ヴァンサン先生の後任として、ラファエル・ブラン氏が昨年10月に特定准教授として着任されました。18世紀の作家カサノヴァの膨大な作品と未刊行資料を考察の対象とした博士論文により、ソルボンヌ大学の博士号を昨年3月に取得されたばかりの新進気鋭の研究者です。今後、教育・研究の両面において本専修の活動に多大な貢献をなさることを期待します。

 本年度の授業は、当専修の専任教員と人文科学研究所の森本先生、人間・環境学研究科の多賀先生、守田先生、中筋先生に加え、同志社大学の伊藤玄吾先生、関西学院大学の小田涼先生、廣岡江梨子講師にご担当いただいています。

 本年度の学部新3回生は3名、修士課程新1回生は2名、博士課程新1回生は2名です。仏文研究室の在籍者は学部生が10名、学部聴講生2名、大学院生が17名、大学院聴講生が2名、研修員が1名で、このうち大学院生4名がフランスに留学中です。

 本専修ご出身の岡本夢子さんがリエージュ大学に、野田農さんがソルボンヌ・ヌーヴェル大学にそれぞれ学位論文を提出し、審査を経て博士号を授与されました。また、やはり本専修ご出身の松浦菜美子さんが今春から関西学院大学に就職されました。お三方の今後のご活躍をお祈りいたします。

 京都大学フランス語学フランス文学研究会の本年度の総会は中止となりましたが、皆様には同研究会への変わらぬご支援をお願い申し上げます。研究会連絡用メールアドレスは fransite_kyoto@yahoo.co.jpです。

 今後とも仏文研究室に温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(永盛記)

2019年「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 本年3月に田口紀子教授が定年退職されました。田口先生はフランスで博士号を取得された後、昭和62年京都大学文学部仏文科助手、平成2年助教授、平成13年教授となられ、計31年あまりの長期にわたり、本専修における教育と研究にご尽力くださいました。京都大学文学部初の女性助教授として、また日本フランス語フランス文学会初の女性副会長として、後進の教員や研究者のロールモデルとなられました。ここに深い感謝の念を申し上げるとともに、ますますのご活躍をお祈りいたします。

 本年度の授業は、当専修の専任教員と人文科学研究所の森本先生、人間・環境学研究科の多賀先生と守田先生に加え、大阪大学の岩根久先生、関西学院大学の小田涼先生、松原冬二講師にご担当いただいています。

 本年度の学部新3回生は6名、修士課程新1回生は2名、博士課程新1回生が1名です。当研究室の在籍者は学部生が11名、学部聴講生2名、大学院生が17名、大学院聴講生が2名、研修員が1名で、このうち大学院生5名がフランスおよびベルギーに留学中です。

 本専修ご出身の廣岡江梨子さんと大北彰子さんが京都大学文学研究科に学位論文を提出し、審査を経て博士号を授与されました。また、やはり本専修ご出身の鳥山定嗣さんが今春から名古屋大学に就職されました。お三方の今後のご活躍をお祈りいたします。

 本年5月にはCNRS-EHESS協力研究員のカトリーヌ・パンゲ氏、ソルボンヌ大学教授のソフィー・バッシュ氏、6月にはソルボンヌ・ヌーヴェル大学教授のアルノー・リクネール氏の講演会を開催しました。またロレーヌ大学教授のアラン・ジェヌティオ氏が京大客員教授として3ヶ月間滞在される予定です。

 京都大学フランス語学フランス文学研究会の総会が6月1日に開催されました。議事の後、宮下拓也さん(博士課程1年)が「古仏語訳セネカ『ルキリウス宛倫理書簡集』」について、松原冬二さん(京都大学非常勤講師)が「マンディアルグにおける19世紀フランス幻想小説の影響」について研究発表を行い、続いて、京都大学名誉教授の田口紀子先生による特別講演「小説の『語り手』をめぐって」が行われました。懇親会では京都大学名誉教授の廣田昌義先生から乾杯のご発声をいただき、和やかな交流の場となりました。同窓の皆様には同研究会への変わらぬご支援をお願い申し上げます。

 今後とも当研究室に温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(永盛記)

2018年「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 まず異動のお知らせです。気鋭のプルースト研究者である村上祐二氏が白眉センターより本研究科准教授として4月に着任しました。今後、教育・研究の両面で当研究室に多大な貢献をなさることを期待します。

 今年度の授業は、文学研究科の田口、増田、永盛、村上、ヴァンサンに加えて、人文科学研究所の王寺、森本両先生、人間・環境学研究科の多賀先生に担当していただいています。学外からは、大阪大学の岩根久先生に16世紀文学の授業を、東京大学の増田一夫先生にデリダについての授業(集中講義)をお願いしているほか、小柏裕俊講師にトゥルニエについての授業をお願いしています。

 本年度の新3回生は4名で、修士課程への入学者は3名でした。現在の研究室の在学学生数は学部学生が6名、学部聴講生1名、科目等履修生1名、大学院学生が18名、大学院聴講生が1名、研修員が1名です。このうち大学院生4名(秋からはさらに1名を加えて計5名)がフランスやベルギーに留学中です。

 本専修ご出身の松原冬二さんが京都大学文学研究科に学位論文を提出され、審査を経て、博士号を授与されました。また、やはり本専修ご出身の鳥山定嗣さんの学位論文が『ヴァレリーの『旧詩帖』―初期詩篇の改変から詩的自伝へ』として水声社より出版され、第35回(2018年度)渋沢・クローデル賞奨励賞を授与されました。心からお喜び申し上げるとともに、お二方の今後のご活躍をお祈りいたします。

 今年は、4月10日にハーヴァード大学のクリスティ・マクドナルド教授が「18世紀における女性の著作のための戦略‒自由、平和、ジレンマ」という題で講演してくださいました。10月にはリヨン高等師範学校のカトリーヌ・ヴォルピヤック=オジェ教授、11月にはソルボンヌ・ヌーヴェル大学のアラン・パジェス教授、12月にはローザンヌ大学のジル・フィリップ教授にご講演いただく予定です。

 大学院生を中心に運営されている京都大学フランス語学フランス文学研究会は、去る5月19日に平成30年度総会が開催されました。議事の後、西村美咲さん(京都大学大学院博士後期課程1年)が「狂気と憂うつ‒シャルル・ノディエにおけるイデアリスムについて」という題目で、奥野美壽々さん(同)が「マルグリット・デュラス『苦悩』における自伝的な要素について」という題目で、研究発表を行いました。続いて、神戸大学教授吉田典子先生による特別講演「ボードレール・マネ・ゾラの系譜をめぐって‒1880年〈現代生活〉画廊におけるマネの個展とゾラ」が行われました。総会後は例年通り懇親会がもたれ、和やかな交流の場となりました。

 今後とも当研究室に対して温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(増田・永盛記)

2017年「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 さて、本年度の教室便りは悲しいお知らせから始めなければなりません。フランス18世紀の思想・文学の研究者として国際的に活躍された本学名誉教授・日本学士院会員の中川久定先生が本年6月18日にお亡くなりになりました。心よりご冥福をお祈りいたします。

 本年9月3日には「中川久定先生を偲ぶ会」が京都大学百周年時計台記念館2階の国際交流ホールで行われました。中川先生の研究業績と人文研に開設された「中川文庫」の紹介の後、中川先生の思い出を6名の方にお話しいただきました。会の最後には中川洋子様からご挨拶をいただきました。

 2015年10月より外国語担当特定准教授として本専修の教育・研究に貢献されてきたギョーム・ペリエ先生が9月末で退任され、フランスに帰国されました。ペリエ先生は昨2016年12月に開催された国際シンポジウム「プルーストと批評」(京都大学白眉センター、日本フランス語フランス文学会および本専修共催)の企画・運営を村上祐二先生(白眉センター)とともに担い、見事に成功させました。今後の益々のご活躍をお祈りいたします。ペリエ先生の後任として、18世紀フランス文学研究を専門とされるシャルル・ヴァンサン先生が10月1日付で着任されました。本専修での教育・研究に大いに貢献していただけることと期待しております。

 今年度の授業は、文学研究科の田口、増田、永盛、ペリエ/ヴァンサンに加えて、人文科学研究所の王寺、森本両先生、人間・環境学研究科の多賀、塩塚、白眉センターの村上の諸先生に担当していただいています。学外からは、名古屋大学の小栗栖等先生に中世文学の授業をお願いしているほか、鳥山定嗣講師に「ヴァレリー「ひとりの中の対話」を読む」という授業をお願いしています。

 本年度の新3回生は1名で、修士課程への入学者も1名でした。現在の研究室の在学学生数は学部学生が6名、学部聴講生1名、大学院学生が16名、大学院聴講生が1名、研修員が1名です。このうち大学院生4名がフランスやベルギーに留学中です。

 本専修ご出身の小柏裕俊さんが京都大学文学研究科に学位論文を提出され、審査を経て、博士号を授与されました。また、やはり本専修ご出身の池田潤さんは今春から白百合女子大学に就職されました。心からお喜び申し上げるとともに、お二方の今後のご活躍をお祈りいたします。

 5月30日にはパリ=ソルボンヌ大学のアンドレ・ギュイヨー教授とコレージュ・ド・フランスのアントワーヌコンパニョン教授がそれぞれ「なぜ『地獄の季節』の上演は常に失敗したか」と「大公たちの棟 投獄された文芸共和国」という題で講演してくださいました。10月31日にはソルボンヌ=ヌーヴェル大学のパオロ・トルトネーズ教授が「ロマン主義の病」という題で講演をしてくださる予定です。

 大学院生を中心に運営されている京都大学フランス語学フランス文学研究会は、5月13日に京大文学部校舎で平成29年度総会が開催されました。議事の後、野田農さん(同志社大学非常勤講師)が「『ルーゴン=マッカール叢書』における都市空間の表象」という題目で、橋本知子さん(京都女子大学非常勤講師)が「水底のキマイラ ユゴー『海に働く人々』における幻想と科学」という題目で、研究発表を行いました。続いて、ナント大学名誉教授ジャン=リュック・ステンメッツ先生による特別講演「ボードレール、ランボー 近代性の誤解」が行われました。総会後は例年通り懇親会がもたれ、和やかな交流の場となりました。

 今後とも当研究室に対して温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(増田・永盛記)

人文研「中川文庫」開設記念シポジウム


 2016年11 月12 日(土)、京都大学人文科学研究所において「東アジアで18世紀研究者であること ― Hisayasu Nakagawa, L’Esprit des Lumières en France et au Japonをめぐって」と題された国際ワークショップ(主催:京都大学人文科学研究所・日本18 世紀学会)が開催されました。講演者は李永睦(ソウル国立大学文学部教授)、増田真(京都大学文学研究科教授)、逸見龍生(新潟大学人文社会・教育科学系教授)、森本淳生(京都大学人文科学研究所准教授)、そして司会は 王寺賢太(京都大学人文科学研究所准教授)の各氏でした。本学名誉教授の中川久定先生の御寄贈になった蔵書からなる「中川文庫」の開設と中川先生のご著書L’Esprit des Lumières en France et au Japonの出版を記念して行われたシンポジウムで、中川先生のご業績、ご研究の手法、ご研究の射程、ご研究の意義、これからの研究への示唆、等についてさまざまな角度から光があてられる機会となりました。

2016年「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆さまにはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 昨年9月末に任期満了に伴いエリック・アヴォカ氏が退職されました。2005年以来、10年の長きにわたり本研究室における教育研究活動に多大な貢献をされてきた同氏に対し、同僚、友人、学生を代表して深い尊敬と感謝の念を表したいと思います。アヴォカ氏に代わり新進気鋭のプルースト研究者ギヨーム・ペリエ氏が特定外国語担当准教授として着任しました。今後、本研究室の教育研究活動に貴重な貢献をしていただけることと大いに期待しております。

 本学名誉教授の中川久定先生は昨年、L’Esprit des Lumières en France et au Japon (Paris, Honoré Champion, 2015, 834p.) と題された浩瀚な研究書を上梓されました。同じく本学名誉教授の吉川一義先生もプルースト『失われた時を求めて』(岩波文庫)の個人全訳のお仕事をたゆみなく進めていらっしゃいます。両先生のますますのご健康とご活躍をお祈りいたします。

 今年度の授業は、文学研究科の田口、増田、永盛、ペリエに加えて、人文科学研究所の大浦、王寺両先生、人間・環境学研究科の稲垣、多賀、塩塚、白眉センターの村上の諸先生に担当していただいています。学外からは、和歌山大学の小栗栖等先生に中世文学の授業をお願いしているほか、池田潤講師に「サント=ブーヴ『月曜閑談』を読む」という授業をお願いしています。

 本年度の新3回生は2名で、修士課程への入学者は2名です。現在の研究室の在学学生数は学部学生が11名、学部聴講生1名、大学院学生が19名、大学院聴講生が1名です。このうち学部生1名、大学院生3名がフランスやベルギーに留学中です。

 本研究室ご出身の池田潤さん(プルースト)がパリ・ソルボンヌ大学に、同じく鳥山定嗣さん(ヴァレリー)が京都大学文学研究科に、それぞれ学位論文を提出され、審査を経て、博士号を授与されました。また、やはり本研究室ご出身の津森圭一さん(プルースト)が今春から新潟大学に就職されました。心からお喜び申し上げるとともに、お三方の今後のご活躍をお祈りいたします。

 本年6月14日にはパリ・新ソルボンヌ大学教授のフランソワーズ・ラヴォカ教授が「事実とフィクション」という題で講演してくださる予定です。

 大学院生を中心に運営されている京都大学フランス語学フランス文学研究会は、活発な活動を続けています。昨年10月には『仏文研究』第46号が刊行されました。本年5月14日には、京大文学部校舎地下大会議室で平成28年度総会が開かれました。活動報告、会計報告、委員の交代の発議と承認が行われたのち、大山賢太郎さん(博士後期課程一年)が「ルソー『告白』における説得の戦術—自己像、読者像を中心に—」という題目で、李玖如さん(同)が「マルグリット・ユルスナール『アレクシス』における解放の過程について」という題目で、研究発表を行いました。続いて、京都大学人文研教授大浦康介先生による特別講演「自分の「仏文研究」をめぐって—ロマン主義からアヴァンギャルドまで、そしてその後」が行われました。総会後は例年通り懇親会がもたれ、和やかな交流の場となりました。

 京都大学フランス語学フランス文学研究会は主として本研究室の同窓生の皆さまのご厚意に支えられて活動しています。まだ会員になっていらっしゃらない方々もご入会をご検討くださいますよう心よりお願い申し上げます。同研究会についてのお問い合わせは、仏文研究室(075-753-2829)にお電話をいただくか、研究会のメール・アドレス(fransite_kyoto@yahoo.co.jp)までお願いいたします。

 末筆となりましたが、皆さまのご健康とご活躍をお祈りいたしますとともに、今後とも当研究室に対して温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(増田・永盛記)

2015年「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 今年度の授業は、文学研究科の田口、増田、永盛、アヴォカに加えて、人文科学研究所の大浦、王寺両先生、人間・環境学研究科の稲垣、多賀、塩塚の諸先生に担当していただいています。学外からは、和歌山大学の小栗栖等先生に中世文学の授業をお願いしているほか、平光文乃講師に「マルセル・プルースト『失われた時を求めて』を読む」という授業をお願いしています。

 本年度の新3回生は4名ですが、修士課程への入学者はいませんでした。現在の研究室の在学学生数は学部学生が12名、学部聴講生1名、大学院学生が21名、大学院聴講生が1名です。このうち大学院生2名がフランスに留学中です。

 今年は、5月12日にコレージュ・ド・フランス教授のアントワーヌ・コンパニョン先生が「死を前にして人はみな平等――第一次世界大戦に対峙する作家たち」という題で講演してくださいました。また、10月31日と11月1日には、日本フランス語フランス文学会の秋季大会が本学文学部校舎で開催されました。45件の研究発表、6件のワークショップに加え、パリ東大学教授のジゼール・セザンジェ先生による特別講演が行われ、たいへん充実したプログラムとなりました。懇親会(百周年時計台記念館2階 国際交流ホール)にも多数の参加者を得て盛会となりました。本研究室のODや大学院生・学部生の協力を得て、滞りなくプログラムを消化することができ、学会役員の方々からも謝辞が寄せられました。

 大学院生を中心に運営されている京都大学フランス語学フランス文学研究会は、活発な活動を続けています。去る6月13日には、京大文学部新館第一講義室で平成27年度総会が開かれました。活動報告、会計報告、委員の交代の発議と承認が行われたのち、山下裕大さん(博士後期課程1年)が「マリヴォー『愛と偶然の戯れ』における身分差と恋愛心理」という題目で、横田悠矢さん(同)が「ミシェル・レリス『角笛と叫び』における自己探求」という題目で、松田真里さん(博士後期課程二年)が「プルーストと鳥」という題目で研究発表を行いました。続いて、奈良女子大学名誉教授三野博司先生による特別講演「アルベール・カミュとともに」が行われました。総会後は例年通り懇親会がもたれ、和やかな交流の場となりました。

 末筆となりましたが、みなさまのご健康とご活躍をお祈りいたしますとともに、今後とも本研究室に対して温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(増田・永盛記)

2014年「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 今年度の授業は、文学研究科の田口、増田、永盛、アヴォカに加えて、人文科学研究所の大浦、王寺、両先生、人間・環境学研究科の稲垣、多賀、塩塚の諸先生に担当していただいています。学外からは、和歌山大学の小栗栖等先生に中世文学の授業をお願いしているほか、北村直子講師にミシェル・トゥルニエについての授業を、辻村暁子講師にシモーヌ・ヴェイユについての授業をお願いしています。また、客員准教授としてお招きしたジャン=ポール・オノレ先生には前期にフランス詩法についての授業をしていただきました。

 本研究室ご出身の中筋朋さん(現代演劇)が京都大学文学研究科に学位論文を提出され、審査を経て、博士号を授与されました。同じく本研究室ご出身の吉川順子さん(比較文学)は今春から信州大学に、上記の中筋さんは今秋から愛媛大学に就職されました。心からお喜び申し上げるとともに、お二方の今後のご活躍をお祈りいたします。

 本年度の新3回生は6名、修士課程への入学者は5名でした。現在の研究室の在学学生数は学部学生が13名、学部聴講生1名、大学院学生が23名です。このうち学部生1名、大学院生2名がフランスに留学中です。

 4月にはパリ第3大学教授フランソワーズ・ラヴォカ先生にバロック期の一人称体の虚構物語について、6月には同大学名誉教授ピエール=エドモン・ロベール先生と吉川一義京都大学名誉教授にプルーストについて講演していただいたほか、10月にはパリ第1大学のアンドレ・シャラク先生にルソーについて、11月にはジュネーヴ大学のロラン・ジェニー先生に文学と写真について講演していただきました。また11月29日には、当研究室が中心となり、日本フランス語フランス文学会関西支部大会を京都大学文学部校舎で開催しました。研究発表会ならびに懇親会(百周年時計台記念館2階 国際交流ホール)に多数の参加者を得て盛会となりました。16件の研究発表のうち8件は本専修の卒業生・在学生によるものであったことを記しておきます。

 大学院生を中心に運営されている京都大学フランス語学フランス文学研究会は、活発な活動を続けています。去る5月17日には、京大文学部新館第1講義室で第30回総会が開かれました。活動報告、会計報告、委員の交代の発議と承認が行われたのち、岩永大気さん(博士後期課程一年)が「サミュエル・ベケット『事の次第』におけるアレゴリー」、大山明子さん(同)が「「妖精物語」の隆盛とペロー物語」という題目で、研究発表を行いました。続いてオノレ先生による特別講演« Kobé, Fukushima : de la distance à la connivence? »が行われました。総会後は例年通り懇親会がもたれ、和やかな交流の場となりました。

 末筆となりましたが、みなさまのご健康とご活躍をお祈りいたしますとともに、今後とも当研究室に対して温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(増田・永盛記)

『以文』56号(2013年)「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 今年度の授業は、文学研究科の田口、増田、永盛、アヴォカに加えて、人文科学研究所の大浦、王寺、両先生、人間・環境学研究科の稲垣、多賀、西山、塩塚の諸先生に担当していただいています。学外からは、龍谷大学の嶋﨑陽一先生に中世文学の授業をお願いしているほか、吉川順子講師に「ロココ文化を通して19世紀文学を読む」という授業を、中村翠講師に「ゾラの戯曲及び小説における伏線—予告・布石」という授業をお願いしています。

 なお、吉川順子さんはその著書『詩のジャポニスム ジュディット・ゴーチエの自然と人間』(京都大学術出版会)により今年度の渋沢・クローデル賞を受賞され、中村翠さんは秋から名古屋商科大学への就職が決まりました。心からお慶び申し上げるとともに、今後のご活躍をお祈りいたします。

 本年度の新3回生は2名、修士課程への入学者は5名でした。現在の研究室の在学学生数は学部学生が12名、学部聴講生・科目等履修生3名、大学院学生が22名です。このうち大学院生3名がフランスに留学中です。

 大学院生を中心に運営されている京都大学フランス語学フランス文学研究会は、活発な活動を続けています。去る5月18日には、京大文学部新館第1講義室で平成25年度総会が開かれました。活動報告、会計報告、委員の交代の発議と承認が行われたのち、久保田麻里さん(博士後期課程1年)が「モリエールの性格喜劇における理性:主人公の狂気をめぐる他の人物の動きの考察」という題目で、柴田秀樹さん(同)が「フーコーにおけるセクシュアリティと主体の問題」という題目で、岡本夢子さん(同)が「19世紀末文学カフェLe Chat Noirにおけるフュミストリー」という題目で研究発表を行いました。続いて、神戸大学名誉教授三木原浩史先生による特別講演「シャンソン、ことばとの出会い」が行われました。総会後は例年通り懇親会がもたれ、和やかな交流の場となりました。

 末筆となりましたが、みなさまのご健康とご活躍をお祈りいたしますとともに、今後とも当研究室に対して温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(増田記)

『以文』55号(2012年)「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 今年3月末日をもって吉川一義教授が定年退職され、かわって増田が教授に昇任しました。当研究室の教育と運営に対する吉川教授のご貢献に感謝するとともに、今後のご健勝とご活躍を祈ってやみません。また、吉川教授はこのたびご著書『プルーストと絵画』により、恩賜賞・日本学士院賞を受賞されました。心からお慶び申し上げます。

 今年度の授業は、文学研究科の田口、増田、永盛、アヴォカに加えて、人文科学研究所の大浦、王寺、久保の諸先生、人間・環境学研究科の稲垣、多賀の両先生に担当していただいています。学外からは、神戸大学の中畑寛之先生にマラルメの授業をお願いしているほか、津森圭一講師と橋本知子講師にそれぞれプルーストとネルヴァルの授業をお願いしています。また、9月には神戸大学の吉田典子先生に「画家エドゥアール・マネと3人の文学者—ボードレール、ゾラ、マラルメ」という題目で集中講義をしていただく予定です。

 本年度当専修の新3回生は5名です。修士課程への入学者は3名でした。現在の研究室の在学学生数は学部学生が15名、学部聴講生・科目等履修生3名、大学院学生が21名です。このうち大学院生4名がフランスに留学中です。秋から学部3回生の学生2名がストラスブールのマルク・ブロック大学に留学するほか、博士後期課程の学生2名(内1名はフランス政府給費留学生)が渡仏する予定です。

 今年は、4月末にヴァランシエンヌ大学准教授ベネディクト・ゴリヨ氏が、5月末にはコレージュ・ド・フランス教授アントワーヌ・コンパニョン氏が講演をしてくださいました。そのほか、10月2日にはパリ西大学教授マリ・レカ=ツィオミス氏が講演される予定です。

 大学院生を中心に運営されている京都大学フランス語学フランス文学研究会は、今年で発足28年になり、活発な活動を続けています。去る5月26日には、京大文学部新館第一講義室で第28回総会が開かれました。活動報告、会計報告、委員の交代の発議と承認が行われたのち、津森圭一さん(京都大学非常勤講師)が「プルーストと風景—初期作品から『失われた時を求めて』」という題目で研究発表を行いました。続いて、京都大学名誉教授吉川一義先生による特別講演「『失われた時を求めて』におけるベノッツォ・ゴッツオリへの暗示の生成と構造」が行われました。総会後は例年通り懇親会がもたれ、和やかな交流の場となりました。

 末筆となりましたが、みなさまのご健康とご活躍をお祈りいたしますとともに、今後とも当研究室に対して温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(増田記)

『以文』54号(2011年)「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 今年度の授業は、文学研究科の吉川、田口、増田、永盛、エリック・アヴォカに加えて、人文科学研究所の大浦、王寺、久保の諸先生、人間・環境学研究科の稲垣、東郷、多賀の諸先生に担当していただいています。学外からは、神戸大学の中畑寛之先生と龍谷大学の嶋崎陽一先生に、それぞれマラルメと中世仏語仏文学の授業をお願いしています。

 本年度当専修の新3回生は7名です。修士課程への入学者は3名、博士後期課程への進学者は編入学の一名です。現在の研究室の在学学生数は学部学生が15名、学部聴講生・科目等履修生2名、大学院学生が22名です。このうち大学院生5名、またPD2名がフランスに留学中です。秋から学部3回生の学生1名がストラスブールのマルク・ブロック大学に留学するほか、博士後期課程の学生1名がフランス政府給費留学生として渡仏する予定です。

 またこの4月から、大橋完太郎さんが神戸女学院大学に就職されました。今後のご活躍をお祈りいたします。

 今年は、4月末に詩人アンヌ・ポルチュガル氏が講演をしてくださいました。11月にはフランス文学における歴史記述に関する日仏シンポが関西日仏学館との共催で開催される予定です。

 大学院生を中心に運営されている京都大学フランス語学フランス文学研究会は、今年で発足27年になり、活発な活動を続けています。去る5月14日には、京大文学部新館第1講義室で第27回総会が開かれました。活動報告、会計報告、委員の交代の発議と承認が行われたのち、矢野菜美子さん(博士課程1回生)と野田農さん(博士課程2回生)がそれぞれ「マラルメにおける詩人と群衆」、「『ルーゴン・マッカール叢書』における空間描写の写実性と象徴性」という題目で研究発表を行いました。続いて、信州大学教授山本省先生による特別講演「ジャン・ジオノのオート=プロヴァンス」が行われました。総会後は例年通り懇親会がもたれ、和やかな交流の場となりました。

 末筆となりましたが、みなさまのご健康とご活躍をお祈りいたしますとともに、今後とも当研究室に対して温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(増田記)

『以文』53号(2010年)「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 今年度の授業は、文学研究科の吉川、田口、増田、永盛、エリック・アヴォカに加えて、協力講座の大浦先生、人文研の王寺先生と久保先生、人間・環境学研究科の稲垣、大木、多賀の諸先生に担当していただいています。学外からは、大阪大学の北村卓先生と龍谷大学の嶋崎陽一先生に、それぞれボードレールと中世仏語仏文学の授業をお願いしています。

 本年度当専修の新3回生は2名です。修士課程への入学者は4名、博士後期課程への進学者は編入学を含めて4名です。現在の研究室の在学学生数は学部学生が13名、学部聴講生・科目等履修生3名、大学院学生が21名です。このうち大学院生4名がフランスに留学中です。秋から学部3回生1名がストラスブールのマルク・ブロック大学に留学するほか、博士後期課程の大学院生2名(内1名はフランス政府給費留学生)が渡仏する予定です。

 今年は、3月末にケンブリッジ大学名誉教授セシル・コートネー氏が講演をしてくださった他、6月にはパリ第4大学教授のピエール・フランツ氏、7月にはメッス大学名誉教授マルク・マティユー・ミュンシュ氏、同じく7月にCNRS研究員フィリップ・ラクール氏が講演をしてくださる予定です。10月には、パリ第4大学教授ミシェル・ミュラ氏の講演が予定されているほか、ナンシー大学教授アラン・ジェヌティオ氏を客員教授として3ヶ月間お迎えする予定です。

 大学院生を中心に運営されている京都大学フランス語学フランス文学研究会は、今年で発足26年になり、活発な活動を続けています。去る5月8日には、京大会館で第26回総会が開かれました。活動報告、会計報告、委員の交代の発議と承認が行われたのち、池田潤さんと大北彰子さん(ともに博士課程1回生)がそれぞれ「プルーストとセヴィニェ夫人」、「プロスペル・メリメの諸作品における幻想的なものについて」という題目で研究発表を行いました。続いて、京都嵯峨芸術大学名誉教授大竹仁子先生による特別講演「バルザック世界が見せてくれるもの」が行われました。総会後は例年通り懇親会がもたれ、和やかな交流の場となりました。

 末筆となりましたが、みなさまのご健康とご活躍をお祈りいたしますとともに、今後とも当研究室に対して温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(増田記)

『以文』52号(2009年)「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 今年度の授業は、文学研究科の吉川、田口、増田、永盛、エリック・アヴォカに加えて、協力講座の大浦先生、人文研の王寺先生と久保先生、人間・環境学研究科の稲垣、東郷、多賀の諸先生に担当していただいています。学外からは、大阪大学の北村卓先生と龍谷大学の嶋崎陽一先生に、それぞれボードレールと中世仏語仏文学の授業をお願いしています。

 本年度当専修の新3回生は6名です。修士課程への入学者は1名、博士後期課程への進学者は2名です。現在の研究室の在学学生数は学部学生が19名、学部聴講生1名、大学院学生が20名です。このうち大学院生5名がフランスに留学中です。秋から学部3回生2名がストラスブールのマルク・ブロック大学に、同じく学部3回生1名がグルノーブルのスタンダール大学に留学するほか、博士後期課程大学院生1名がフランス政府給費留学生として渡仏する予定です。

 今年4月半ばから5月末まで、コレージュ・ド・フランス教授のアントワーヌ・コンパニョン氏を日本学術振興会の「著名外国人研究者」の枠でお迎えし、講演などをしていただきました。4月にはパリ第3大学教授のピエール=エドモン・ロベール氏、5月にはジュネーヴ大学教授パトリチア・ロンバルド氏が講演をしてくださいました。7月には、グラスゴー大学教授のノエル・ピーコック氏、10月にはエルサレム大学教授のヘレナ・シロニー氏、CNRS研究員のアンヌ・シモン氏、11月にはベルン大学教授のジョン・ジャクソン氏、パリ第3大学准教授のヴァヌストュイズ氏の講演が予定されています。

 大学院生を中心に運営されている京都大学フランス語学フランス文学研究会は、今年で発足25年になり、活発な活動を続けています。去る5月9日には、文学部新館第2講義室で第25回総会が開かれました。活動報告、会計報告、委員の交代の発議と承認が行われたのち、松原冬二さんと竹垣江梨子さん(ともに博士課程1回生)がそれぞれ「アンドレ・ピエール・ド・マンディヤルグにおける幼児性」、「マリヴォー『マリアンヌの生涯』における人間論と文体」という題目で研究発表を行いました。続いて、コンパニョン先生による特別講演「プルーストはとんでもない奴だ!」とロンバルド先生による特別講演「スタンダールにおける認識としての文学」が行われました。総会後は例年通り懇親会がもたれ、和やかな交流の場となりました。

 末筆となりましたが、みなさまのご健康とご活躍をお祈りいたしますとともに、今後とも当研究室に対して温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(増田記)

『以文』51号(2008年)「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 今年度の授業は、文学研究科の吉川、田口、増田、永盛、エリック・アヴォカに加えて、協力講座の大浦先生、人文研の王寺先生と久保昭博先生、人間・環境学研究科の稲垣、大木、多賀の諸先生に担当していただいています。学外からは、同志社大学の伊藤玄吾先生と大阪大学の春木仁孝先生に、それぞれ16世紀の詩と中世仏語仏文学の授業をお願いしているほか、東京大学の中地義和先生が散文詩の展開というテーマで集中講義をしてくださいました。

 本年度当専修の新3回生は転専修1名を含めて9名です。修士課程への入学者は5名、博士課程への進学者は2名です。現在の研究室の在学学生数は学部学生が18名、大学院学生が24名です。このうち大学院生7名がフランスに留学中です。さらに秋から学部4回生1名がグルノーブルのスタンダール大学に留学するほか、学部3回生2名がストラスブールのマルク・ブロック大学に留学する予定です。なお、博士課程の学生1名がフランス政府給費留学生試験に合格しました。

 昨年12月には国際シンポジウム「文学作品はいかにして生まれるか –草稿、文化的コンテクスト、テーマの変遷 」を関西日仏学館と共催で開催し、国内から11人、国外から8人の研究者を迎え、総勢24名による研究発表と盛んな議論が展開されました。今年4月にはボルドー第3大学教授のシャルル・マズエール氏、作家のジャン・エシュノーズ氏、5月にはバール・イラン大学(イスラエル)教授ジュリエット・アシーヌ氏が講演をしてくださいました。秋には、パリ第4大学教授のソフィー・バッシュ氏とジュネーヴ大学教授のフレデリック・タングリ氏、甲南大学准教授のディディエ・シッシュ氏、ナント大学教授のフィリップ・フォレスト氏、ボルドー第3大学准教授のアレクサンドル・ジェフェン氏、ルーアン大学教授のイヴァン・ルクレール氏の講演が予定されています。

 大学院生を中心に運営されている京都大学フランス語学フランス文学研究会は、今年で発足24年になり、活発な活動を続けています。去る5月17日には、京大会館で第24回総会が開かれました。活動報告、会計報告、委員の交代の発議と承認が行われたのち、小柏裕俊さん(博士課程1回生)が「ミラン・クンデラ『生は彼方に』におけるモンタージュの諸相」という題目で研究発表を行いました。続いて、九州大学教授吉井亮雄先生による特別講演「ジッドの『アンリ・ミショーを発見しよう』1941年のニース講演中止をめぐって 」が行われました。総会後は例年通り懇親会がもたれ、和やかな交流の場となりました。

 末筆となりましたが、みなさまのご健康とご活躍をお祈りいたしますとともに、今後とも当研究室に対して温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(増田記)

『以文』50号(2007年)「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 今年度の授業は、文学研究科の吉川、田口、増田、永盛、エリック・アヴォカに加えて、協力講座の大浦先生、人文研の王寺先生と久保昭博先生、人間・環境学研究科の稲垣、東郷、多賀の諸先生に担当していただいています。学外からは、伊藤玄吾先生と龍谷大学の嶋崎陽一先生に、それぞれ16世紀の詩と中世仏文学の授業をお願いしています。

 本年度当専修の新3回生は学士入学者1名を含めて7名です。修士課程への入学者は3名、博士課程への進学者は2名です。現在の研究室の在学学生数は学部学生が21名、大学院学生が25名、大学院聴講生が1名です。このうち学部生3名と大学院生7名がフランスに留学中です。秋から学部生1名がストラスブールのマルク・ブロック大学に留学する予定です。大学院では博士課程の院生1名がフランス政府給費留学生としてパリ第8大学に、もう1名がパリ第4大学に留学する予定です。

 昨年10月から11月にかけて、パリ第7大学のシルヴィ・パトロン准教授が交流協定にもとづいて1ヶ月京都に滞在され、講演などをしてくださいました。11月にはパリ第10大学のクリスチャン・ビエ教授、トゥール大学名誉学長ジャック・ボディ氏、フランス国立科学研究所研究員のシャンタル・トマ氏、トゥールーズ大学のイザベル・セルサ准教授が講演してくださいました。今年4月には近代テクスト・草稿研究所のフランシーヌ・グージョン氏が、5月にはマルヌ=ラ=ヴァレ大学のジャン=ポール・オノレ准教授、6月には米国ルイジアナ大学教授のベルナール・セルキリニ氏、7月にはグルノーブル第2大学のフランソワーズ・ルリシュ准教授が講演をして下さいました。また、12月は、内外から多数の研究者をお迎えして「文学作品はいかにして生まれるか」という国際シンポジウムを関西日仏学館との共催で開催する予定です。

 大学院生を中心に運営されている京都大学フランス語学フランス文学研究会は、今年で発足23年になり、活発な活動を続けています。去る5月26日には、京大会館で第23回総会が開かれました。活動報告、会計報告、委員の交代の発議と承認が行われたのち、平光文乃さん(博士課程1回生)が「プルーストにおける「ほの暗い部屋」」という題目で、鳥山定嗣さん(同じく博士課程1回生)が「ポール・ヴァレリーにおける虚実の境 —『ナルシス断章』をめぐって—」という題で研究発表を行いました。続いて、京都大学名誉教授宇佐美斉先生による特別講演「詩人の手稿をめぐって  —ランボー、中也、道造—」が行われました。総会後は例年通り懇親会がもたれ、和やかな交流の場となりました。

 末筆となりましたが、みなさまのご健康とご活躍をお祈りいたしますとともに、今後とも当研究室に対して温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(増田記)

『以文』49号(2006年)「教室だより」(フランス語学フランス文学) 


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 昨年急逝された吉田城教授にかわって、吉川一義教授が4月1日をもって着任されました。プルーストを中心とする近現代文学がご専門で、東京都立大学より転任されました。教育、研究、ならびに当研究室の運営に活躍されることを期待します。

 3月末日をもって人文科学研究所の宇佐美齊教授が定年退職されました。当研究室の教育研究活動に対する先生の長年にわたるご貢献に感謝するとともに、今後のご健勝とご活躍を祈ってやみません。

 今年度の授業は、文学研究科の吉川、田口、増田、永盛に加えて、協力講座の大浦先生、人文研の王寺先生、人間・環境学研究科の稲垣、大木、多賀の諸先生に担当していただいています。外国人教師として、昨年までのサンピエリ氏に代わって、エリック・アヴォカ氏が昨年9月1日付で着任されました。アヴォカ氏は18-19世紀文学がご専門で、パリ第8大学で博士号を取得されました。学外からは、龍谷大学の嶋崎陽一先生と伊藤玄吾先生に、それぞれ中世仏文学と16世紀の詩の授業をお願いし、さらに集中講義として岡山大学の木之下忠敬先生にフローベールに関する講義をしていただく予定です。

 本年度当専修の新3回生は8名です。修士課程への入学者は四名、博士課程への進学者は1名です。現在の研究室の在学学生数は学部学生が17名、大学院学生が27名、学部聴講生・科目等履修生が1名、大学院聴講生が1名です。このうち大学院生7名がフランスとスイスに留学中です。秋から学部生3名がストラスブールのマルク・ブロック大学に、同じく1名がグルノーブルのスタンダール大学に留学する予定です。

 今年2月にはパリ第7大学のベルナデット・ブリクー教授が交流協定にもとづいて1ヶ月京都に滞在され講演などをして下さいました。4月には、フランス国立科学研究所研究員のベルナール・ブラン氏が、5月にはエジンバラ大学助教授のマリオン・シュミット氏が講演をして下さいました。また、10月から11月にかけて、パリ第7大学のシルヴィ・パトロン助教授を1ヶ月間お迎えする予定です。

 大学院生を中心に運営されている京都大学フランス語フランス文学研究会は、今年で発足22年になり、活発な活動を続けています。去る5月13日には、京大会館で第22回総会が開かれました。査読制についての規定の変更の審議、活動報告、会計報告、委員の交代の発議と承認が行われたのち、多賀谷昇平さん(博士課程1回生)が「ユージェーヌ・ダビの小説における日常生活のタブロー」という題目で研究発表を行いました。続いて、京都大学名誉教授松島征先生による特別講演「CARPE DIEM  —文芸シャンソンに魅せられて—」が行われました。総会後は例年通り懇親会がもたれ、和やかな交流の場となりました。

 また、6月24日には、吉田城教授追悼のプルースト・シンポジウムと追悼会がプルースト研究会、日仏美術学会と共催で開催されました。合わせて、追悼論集が『仏文研究』特別号として刊行されました。

 末筆となりましたが、みなさまのご健康とご活躍をお祈りいたしますとともに、今後とも当研究室に対して温かいご指導を賜りますようお願いいたします。

(増田記)

『以文』48号(2005年)「教室だより」(フランス語学フランス文学)


 同窓の皆様にはお変わりなくご活躍のことと存じます。

 さて、本年度の教室便りは悲しいお知らせから始めなければなりません。本専修の吉田城教授が本年6月24日にお亡くなりになりました。享年54才でした。吉田先生はプルースト研究者として、また文学作品の生成研究の先駆者の一人として国際的に高い評価を受ける一方で、数々のシンポジウムや研究会を組織して常に研究者間の相互啓発を図られてきました。またフランスやスイスの大学との交流を積極的に進めて、学生の目をより広い世界へ開こうと配慮されるとともに、ご自身も親身になって学生を指導し、多くの研究者を育成されてきました。先生の研究業績は特に評価の高いプルーストの草稿研究の他、文学作品中に表れる医学・病理学、美術、舞踏芸術に関する論考、日仏比較文学の領域における論文など多岐に渡り、今後もさらなる成果が待たれていたところでした。20年にも及ぶ闘病生活の中で、ご自身の病気を理由にして研究を中断されることは決してなく、常に明るく前向きな姿勢を貫かれた吉田先生のお姿は国内外の多くの研究者と学生の胸に永く生き続けることでしょう。心よりご冥福をお祈りいたします。

 本来ならば初めにお伝えすべきであった慶事ですが、昨2004年、本学名誉教授の中川久定先生がフランス共和国よりレジオン・ドヌール勲章シュヴァリエに叙されました。この叙勲はフランス18世紀文学・思想の研究における先生の多大な業績と日仏両国の文化学術交流への長年に渡る寄与が高く評価されたものです。皆様とともにこの栄誉を喜びますとともに、中川先生のますますのご活躍をお祈りしたいと思います。

 本年度当専修の新3回生は7名、修士課程入学者は6名、博士課程進学者は2名で、学部学生は計17名、大学院生は28名です。現在大学院生8名がフランスとスイスに留学中で、今秋からは博士課程の院生3名がそれぞれニース大学、パリ第3大学、ジュネーブ大学に、修士課程の院生1名がストラスブール第2大学に留学する予定です。

 本年4月には国際シンポジウム「対話としてのフランス自伝文学 – 自伝は誰に向けて書かれるのか?」が本研究室の主催、関西日仏学館の協力により開催されました。この他、昨年9月には当専修の元外国人教師で現在パリ第8大学助教授のウィリアム・マルクス氏(英仏比較文学)が、本年4月にはリヨンの高等師範学校教授クリスチアーヌ・マルケロ=ニジィア氏(古仏語)、パリ第7大学助教授ロラン・フリーデル氏(現代小説)、パリ第7大学名誉教授ジョルジュ・ベンレカッサ氏(啓蒙思想)が、6月にはストラスブール第2大学教授リュック・フレス氏(プルースト)が講演をして下さいました。

 本年5月の京大フランス語学フランス文学研究会の総会では、中村翠さん、中筋朋さんによる研究発表「『ルーゴン=マッカール叢書』における予告」、「ヴァレール・ノヴァリナ試論」、明治大学文学部教授小畑精和先生による特別講演「ケベック文学にみるキッチュ」が行われました。同窓の皆様には今後とも同研究会へのご支援をいただきますよう、運営委員ともどもお願い申し上げます。

 末筆となりましたが、皆様のご健康とご活躍をお祈りいたしますとともに、今後とも当研究室に対して温かいご指導を賜りますようお願い申し上げます。

(永盛記)