「実習旅行」は,地理学専修の必修単位「地理学実習」の一環として,毎年実施しているものです。地理学専修を希望する2回生,または専修に進級した3回生が,自ら議論して調査地を定め,教員とともに3泊4日にわたって調査地に滞在し,実地で調査を行います。
訪問に先立つ下調べや予備調査に始まり,現地でのフィールドワーク,そして調査報告書の編集と送付に至るまで,半年以上を費やします。地元の方々との触れあいやフィールドワークの醍醐味,そして教員との議論は,忘れがたい経験となります。
1987年以降は,未熟ながらも調査報告書を編集・製本し,当実習にご厚意を賜った調査先の皆様に差し上げています。各年の調査地と報告書の内容については,以下の図と目次をご参照下さい。

2024年度
学生の報告
- 隠岐の島町における合併優遇制度後の財政と展望
- 島前地域が非合併選択に至った背景とその後の地方自治への影響
- ふるさと納税の活用状況から見る地域活性化への取り組み―島根県隠岐の島町を事例として―
- 隠岐島前地域における移住者および関係人口の実態に関する研究
- 大人の島留学を中心とする西ノ島町の活性化
- 隠岐諸島島前地域における人口移動について―高校生の進路選択に着目して―
- 島根県立隠岐島前高等学校における地理教育と地域共創科
- 地方圏の専門高校における県外出身生徒の増加とその要因―島根県立隠岐水産高等学校を事例として―
- 隠岐の島町の津波防災について―行政と自主防災組織への聞き取りを通して―
- 隠岐諸島における医療供給体制について
- 西ノ島町における子育て環境の特徴
- 隠岐の島町都万地域における食料品アクセス問題の実態について
- 西ノ島町のバス交通の現状と課題
- 隠岐地域における島外航路について
- 隠岐空港の利用実態と離島航空路線の考察
- レンタサイクルを活用した隠岐の島町観光の実態
- 隠岐諸島におけるジオツーリズムの取り組み
- 隠岐ユネスコ世界ジオパークにおけるジオパーク理念の実践とその課題 ―自然環境と人・文化のつながりに着目してー
- 隠岐諸島の海水浴場について―訪問客の傾向に着目してー
- 観光リーフレットから見る隠岐諸島における「観光地」の変遷
- 隠岐における闘牛の現状
- 隠岐・知夫里島における肉用牛繁殖経営の現状と展望―農家の意識に着目して―
- 知夫里島における湧水および井戸の利用機会
教員の報告
- 地理学専修所蔵の隠岐国図3点(米家泰作)
- 隠岐の島町におけるクラフトビールの普及(埴淵 知哉)
- 『2024年度実習旅行報告書』にみる隠岐諸島の地域的特性と魅力(杉江あい)

2023年度
学生の報告
- 山村の記憶
- 根知谷と塩の道
- 国道148号と松本糸魚川連絡道路
- 糸魚川市歌外波地区における交通と暮らし
- 大糸線が地域社会に果たす役割
- 糸魚川市における鉄道に関わる施策について
- 新幹線開業が人口と産業多様性にもたらした影響について―北陸新幹線開業を事例として―
- 青海黒姫山周辺における石灰石工業と観光業の両立可能性について
- 糸魚川ジオパークにおけるジオツーリズムと地域振興
- 糸魚川市における清酒業と地域おこし
- 糸魚川市における深海魚の食文化
- 糸魚川市における方言使用の現状と方言の境界意識
- 糸魚川市旧能生町地域におけるケーブルテレビサービスについて
- 糸魚川市の水害と市民の防災意識
- 大火を経験した糸魚川市の防火対策
- 糸魚川の商店街の課題と未来
教員の報告
- 天和検地(1682年)にみる「山畑」と焼畑 (米家泰作)

2022年度以前の実習旅行報告書(→アーカイブ)