京都大学文学研究科日本哲学史専修と中国社会科学院哲学研究所との共催により、2000年から2001年にかけて共同研究を行い、2回にわたる国際シンポジウムを開催いたしました。
第1回国際シンポジウム「東アジアにおける近代日本哲学の意義」
開催期日 2000年8月28日-30日
開催場所 中国社会科学院哲学研究所会議室(北京市建国門内大街5号)
後 援 国際交流基金、日商岩井国際財団
第1日目
基調講演 司会:高坂史朗、李甦平
1 藤田正勝「日本文化・東洋文化・世界文化」
2 卞崇道「近代日本哲学の東アジアの意義―明治哲学を中心に」
研究発表 司会:中岡成文、王守華
3 高坂史朗「儒学から哲学へ」
コメンテータ:王守華 通訳:呉光輝
4 李甦平「二重性と和合性―中日近代哲学変容の比較」
コメンテータ:花澤秀文 通訳:王青
5 中村春作「「国民」形象化と儒教表象」
コメンテータ:李甦平 通訳:陶徳民
6 李向平「仏教と近代日本哲学の展開―東西思想統合の一面」
コメンテータ:高坂史朗 通訳:孫彬
7 呉光輝「合一構図としての純粋経験論―西田哲学と陽明学の比較研究」
コメンテータ:劉文柱 通訳:陶徳民
第2日目
研究発表 司会:高橋文博、李向平
8 陶徳民「明治漢学者の多元主義文明観―重野安繹・中村敬宇の場合」
コメンテータ:李甦平 通訳:呉光輝
9 畢小輝「中江兆民の思想の特色と現代的意義」
コメンテータ:中村春作 通訳:孫彬
10 中岡成文「人為と自然―1920~30年代におけるジョン・デューイと三木清」
コメンテータ:卞崇道 通訳:呉光輝
11 花澤秀文「高山岩男と「超近代」思想―hypermodernとしての、多文化主義・歴史主義・協同主義の哲学」
コメンテータ:王守華 通訳:陶徳民
研究発表 司会:中村春作、畢小輝
12 王守華「明治20年代のナショナリズム(国民主義)―『日本人』『日本』を中心として」
コメンテータ:藤田正勝 通訳:孫彬
13 高橋文博「リベラリストの戦後―和辻哲郎を中心に」
コメンテータ:畢小華 通訳:陶徳民
14 劉文柱「西田哲学の現代的意義」
コメンテータ:中岡成文 通訳:王青
総括討議 司会:藤田正勝、卞崇道 通訳:呉光輝、王青
第2回国際シンポジウム「東アジアにおける近代哲学の意義」
開催期日 2001年9月26日(水)-28日(金)
開催場所 京都大学文学部・京都ガーデンパレスホテル
主催 京都大学大学院文学研究科日本哲学史専修
共催 中国社会科学院哲学研究所
協力 大阪市立大学大学院文学研究科アジア都市文化学専攻 韓国日本思想史学会
後援 国際交流基金・日中友好会館歴史センター・日商岩井国際交流財団
国際文化交流事業財団・サントリー文化財団
第1日目(於 京都大学文学部大会議室)
日本哲学史フォーラム(公開講演) 司会:藤田正勝
1 卞崇道(中国社会科学院教授・東方文化研究中心副主任)「現代中国の日本哲学研究」
2 ペーター・ペルトナー(ミュンヘン大学教授)「見せかけか変容か――西洋哲学の日本思想への影響」
第2日目(於 京都ガーデンパレスホテル)
基調講演 司会:高坂史朗
1 李鵬程(中国社会科学院哲学研究所副所長・教授)「21世紀東西間の文化を越えた対話に関する哲学的問題とその前途」
2 宋彙七(慶北大学教授)「東アジア、韓国・日本・中国間の対話の地平」
コメンテータ:三浦國雄 (大阪市立大学大学院教授)
西洋哲学と東アジアの学問 司会:中岡成文、高橋文博
1 嶺秀樹(関西学院大学文学部教授)「ハイデッガーと九鬼周造――日本における解釈学の受容の一局面」
2 周暁亮(中国社会科学院哲学研究所教授・西洋哲学史研究室主任)「中国における西洋哲学」
3 李光来(江原大学教授)「韓国における西洋哲学の受容史」
4 魯旭東(中国社会科学院哲学研究所副研究員)「翻訳に見る20世紀日中相互の文化」
第3日目(於 京都ガーデンパレスホテル)
西洋哲学と東アジアの学問(続き) 司会:藤田正勝
5 水野友晴(大阪外国語大学講師)「明治期日本におけるカント哲学受容をめぐって」
東アジアの宗教と宗教哲学 司会:澤井啓一
1 朴奎泰(ソウル大学宗教問題研究所研究員)「東アジアの宗教とキリスト教」
2 デービス・ブレット(滋賀大学講師)「宗教から政治へ、政治から宗教へ――西谷啓治の転回(ケーレ)」
マルクス主義の東アジアへの影響 司会:中村春作
1 徐素華(中国社会科学院哲学研究所副研究員)「中国におけるマルクス主義哲学――伝播、応用、形態変化とその展望」
2 服部健二(立命館大学文学部教授)「京都学派とマルクス(主義)――「左派」の人たちを中心に」
総括討議 司会:高橋文博
提題者:
1.李向平(上海大学文学院教授)
2.崔在穆(嶺南大学教授)
3.澤井啓一(恵泉女子学園大学教授)