arc-dair2003-2

京都大学考古学研究室の最近の調査活動から

紫金山古墳発掘調査の進捗状況(2003年度)


調査第2週(2003.8.8~2003.8.13)

2003.8.13
 後円部西斜面トレンチでは、昨日写真撮影した葺石の広がりを中心として、上下の広がりを追求しました。下端では部分的に地山を確認し、上側では地山のすぐ上面で別の葺石の広がりがみつかりはじめました。前方部北斜面トレンチでは、サブトレンチを掘り下げて地山面を確認しました。ただ、地山面と現在露出している葺石面の間にある土層の解釈が問題となりそうです。前方部東斜面トレンチでは、地山の広がりを確認しつつ、全体的な掘り下げを進めました。また、上端部分の拡張をはじめました。
 今日は2名の来客がありました。どうもありがとうございました。


2003.8.12
 後円部西斜面トレンチでは、転落した葺石の出土状況の写真撮影を行いました。前方部北斜面トレンチは、上半部で流土の掘削を進め、下半部ではサブトレンチを掘削して墳丘と転落した葺石の関係を検討しました。前方部東斜面トレンチでは、一部で地山と思われる層を確認し、それを手がかりにしながら流土の掘り下げを行いました。
 今日は1名の来客がありました。どうもありがとうございました。


2003.8.11
 後円部西斜面トレンチでは、転落した葺石の広がりを追求し、墳丘表面と思われる土層を一部確認しはじめました。前方部北斜面トレンチは、サブトレンチでの掘削を通して転落葺石と墳丘表面との関係を探っています。前方部東斜面トレンチでは、層位関係を確認しながら、上層の土の掘削を進めました。北側くびれ部のトレンチは、表土の除去を続けました。
 今日は1名の来客がありました。どうもありがとうございました。


2003.8.10
 後円部西斜面トレンチでは、転落した葺石の広がりを追求しました。また、最近の墳丘改変に伴う土層を除去しました。前方部東斜面トレンチは、サブトレンチを設定して土層の堆積を確認する作業を続けると共に、上下にトレンチを拡張しました。前方部北斜面トレンチでは、転落したと思われる葺石の広がりを追求する作業を続けました。北側くびれ部のトレンチを設定し、表土の除去をはじめました。
 今日は1名の来客がありました。どうもありがとうございました。


2003.8.9
 台風が過ぎるのを待って、午後から現場作業を再開しました。立ち枯れしたかなり大きな木が倒れていて驚かされましたが、幸い調査区には被害はありませんでした。
 後円部西斜面トレンチでは、木の根をとり、表土の取り残しをはがしていく中で、層位の重なりや、葺石が顔を出し始めました。前方部東斜面トレンチでは、近くの崖面に露出した地山層と比べながら、慎重にトレンチ内の掘り下げを進めています。前方部北斜面トレンチでは、転落したと思われる葺石の広がりを追求しました。また、周辺地形との関係を追求するために、トレンチを一部拡張しはじめています。
 今日は5名の来客がありました。どうもありがとうございました。


2003.8.8
 台風接近のため、掘削作業は中止しました。ただし、午前中は雨が本降りではなかったので、北側くびれ部のトレンチ設定予定場所の写真撮影を行いました。台風が無事すぎてくれるのを祈るばかりです。


「紫金山古墳発掘調査の進捗状況」調査第1週へ
「紫金山古墳発掘調査の進捗状況」調査第3週へ
「紫金山古墳発掘調査の進捗状況」に戻る
「紫金山古墳の発掘調査(2003年度)」のトップに戻る
京都大学考古学研究室のホームページに戻る