松村朋彦(まつむら ともひこ)教授

研究テーマと関心領域

●自己紹介
1959年京都市に生まれ、おもに京都と大阪のあいだで育ちました。生まれた家は寺町二条、梶井基次郎の名作『檸檬』に出てくる果物屋の向かいでした。このお店は、先年惜しまれつつその歴史を閉じましたが、このかいわいには、今でも昔の京都のたたずまいが残っています。 1983年京都大学大学院文学研究科修士課程修了、京都大学助手、京都府立大学講師・助教授、京都大学大学院文学研究科助教授・准教授をへて、2012年から現職。
●研究テーマ
ゲーテ研究から出発して、心理学、言語、旅行、読書、身体、異文化といったテーマにそくして、近代ドイツ文学を文化史・モティーフ史の観点から考察してきました。先年、近代ドイツ文学の異文化像と、ドイツ文学における五感のモティーフ史にかんする研究に一応の区切りをつけ、現在関心を向けているテーマは次の通りです。
○人間中心主義を超えて――ドイツ文学の他者像:
「人間」と「人間ならざるもの」とのあいだの境界が流動化しつつある現代の状況をふまえて、「人間」の周縁やその外部に位置するものの視点から、ドイツ文学をとらえなおす。

主な著作

●著書
『越境と内省――近代ドイツ文学の異文化像』、鳥影社 2009
『五感で読むドイツ文学』、鳥影社 2017

●共著
青地伯水編『文学と政治――近現代ドイツの想像力』、松籟社 2017
青地伯水編『映画でめぐるドイツ――ゲーテから21世紀まで』、松籟社 2015
青地伯水編『啓蒙と反動』、春風社 2013

最近の授業

2021年度
講義:ドイツ文学入門
特殊講義:神話とドイツ文学
学部演習:Hesse: Demian
学部講読:Preußler: Krabat
大学院演習:Goethe: Die Leiden des jungen Werther
学部・大学院演習:ドイツ語学ドイツ文学の諸問題
2020年度
講義:ドイツ文学と音楽
特殊講義:ドイツ文学のトポロジー
学部演習:Thomas Mann: Tonio Kröger
学部講読:Michael Ende: Der Spiegel im Spiegel
大学院演習:Schiller: Über naive und sentimentalische Dichtung
学部・大学院演習:ドイツ語学ドイツ文学の諸問題
2019年度
講義:恋愛・友情・家族――人間関係から読むドイツ文学
特殊講義:人間主義を超えて――ドイツ文学の他者像
学部演習:【前期】:Rilke: Die Aufzeichnungen des Malte Laurids Brigge 【後期】ドイツ文学の名作を読む
大学院演習:【前期】エコクリティシズム 【後期】ドイツ文学研究の基礎知識
学部・大学院演習:ドイツ語学ドイツ文学の諸問題

附属施設

学生支援

関連組織

教育研究プロジェクト