前期A: 科学と哲学/自然科学の方法/反証主義/科学的説明/
後期B: 理論・観察・ 測定/仮説の形成と確証/科学理論の変遷/科学の目的
テキスト、内井『科学哲学入門』世界思想社、を使用
前期は、現代の科学技術の母胎となっている近代西欧科学が誕生した17世紀科学革命について, 力学を中心に,天文学の革命や機械論哲学の誕生とともに検討する. 後期は, 20世紀後半の科学技術の発展について, コンピュータの誕生・発展,他の科学技術や社会への影響を考察する.
テキスト:内井惣七『真理・説明・計算』(ミネルヴァ)
21世紀の科学技術を担うといわれる生命科学の発展を20世紀後半を中心に検討する.テキスト:前期はMichel Morange: A History of Molecular Biology,後期はArnold Thackray, ed.: Private Science, Biotechnology and the Rise of the Molecular Sciencesを用いる.
様々な複雑さに対処するのが工学の設計の営みだと考える. すると, その場合のエンジニアの行動規範はどう考えるべきかを考える.
この講義では, 主として19世紀以降の「性」に関する科学研究の展開を概観する. まず,19世紀のごく初期の生物学というアイディアの特質を探り, ダーウィンの性選択の理論を分析し,その後クラフト=エビングの性倒錯の精神医学化を問題とする. また, キンゼイ報告などに向かうアメリカの体制に関しても考察する.
現代の科学哲学において一つの主要なトピックとなってきた, 科学的実体の存在論的地位を巡る論争のさまざまな立場を紹介・検討する.
前期演習 Einstein, Relativity: the special and the general theory, Three Rivers Press [アインシュタインがみずからの理論を一般向けに書いた本. 原著の英訳を読む.
後期演習 Darwin, On Evolution (ed. by T. F. Glick and D. Kohn), Hackett, 1996 [ダーウィンの初期のノートブック, 草稿, 主著からの抜粋などを含むアンソロジー. これから適宜題材を選び,進化論の古典を読む訓練をする.
前期:ルネサンスを中心とした近代西洋医学史の基本文献を読む. テキストは, Andrew Wear, “Medicine in Early Modern Europe, 1500-1700″.
後期:ルネサンスを代表する外科学者であり, 「近代外科学の父」と呼ばれるアンブロワズ・パレの外科学書から『銃創治療法』を読む.
院生および4回生必修(発表演習)
ガリレオ・ガリレイの『星界の報告者』(Sidereus nuncius, 1610), 『太陽黒点論』(Istoria e
dimostrazioni intorno alle macchie solari e loro accidenti, 1613)を読む. 大学院生必修.