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2003年6月7日(土曜日)に、招へい外国人学者(学術振興会外国人招聘研究者)として来日中のH. Krasser 博士(オーストリア科学アカデミー研究員)とVAADA研究会にて招聘致しましたH. Isaacson 博士(ペンシルヴェニア大学・助教授)の講演を中心に、第1回国際研究集会を開催しました。同研究集会には、本研究会メンバーだけでなく、各大学の研究者の方々にもお忙しい中遠方より多数ご出席いただき、活発な議論が展開されました。両博士の研究集会における発表の要旨は、以下の通りです。
Starting from the statement by Theodor Stcherbatsky in his Buddhist Logic, that according to Sa skya PaNDita (1182-1251) "logic is an utterly profane science, containing nothing Buddhistic at all, just as medicine and mathematics", this contribution aims at solving the problem "caused" by the fact that, for example, Sa skya pa scholars regarded the texts of the Buddhist logical school as constituting from among the five classical vidyaasthaanas the field or branch of epistemology (hetuvidyaa) alone, but did not classify them as belonging also to the “inner” science (aadhyaatmavidyaa), the Buddhist soteriology proper.
Does this fact allow for a classification of pramaaNavaada as "non-Buddhistic"? In search for an answer relevant passages from the works of 'Bri gung 'Jig rten mgon po (1143-1217), bCom ldan rig pa'i ral gri (1230?-1315?), Bu ston Rin chen grub (1290-1364), sTag tshang LotsAba Zes rab rin chen (1405-?) as well as Sa skya PaNDita (1182-1251) will be viewed with respect to these author's understanding of pramaaNa, its interpretation by modern scholars (Leonard van der Kuijp, David Jackson) as well as possible Indian forerunners or sources. From among the Indian Buddhist scholars the interpretations of Dignaaga, Kamalaziila and PrajNaakaragupta regarding a possible value of pramaaNa in a wider Buddhist context will be considered.
2003年5月16日から6月13日までの約一ヶ月間に渡り、毎週金曜日、ペンシルバニア大学のアイザクソン博士による読書会(英語使用)を、本VAADA研究会の第3回研究会として以下のとおりのスケジュールにて行いました。読書会に使用されたテキストは、10世紀のはじめ頃活躍した哲学者ジャヤンタの作った古典インド哲学劇『アーガマ・ダンバラ』です。このテキストは、インド哲学諸派入り乱れての論争劇の台本で、喧々諤々・諸説紛々の場面が続き、しかもそこで開陳される各派の諸説は、いずれも第一級のテキストからの引用からなっています。参加者は、テキストの面白さとともに、アイザクソン博士の博覧強記ぶりに圧倒されました。
研究会で取り扱うハリバドラの『六派哲学集成』の序章部分については、既に公開され、準備段階としてメーリングリストによる国際共同研究(英語使用)を始めていますが、それをベースに、オンライン共同研究システムが近日中に本格的に立ち上がることになっています。
また、H・クラッサー博士とH・アイザクソン博士が来日され研究会に参加されたことは、上の報告にある通りですが、この他、本年度後半には、本研究会のメンバーであるA・アクルチカル博士(ブリティッシュ・コロンビア大学教授)とA・ヴェツラー博士(ハンブルク大学教授)が来日され、研究会に参加される予定になっております。
10月から京都大学客員教授として来日されるA・アクルチカル教授を中心に、10月11日から毎週土曜日の午後、離日まで約六ヶ月に渡って共同研究会を連続的に開催する予定にしております。
また、アクルチカル教授の講演を中心とした第2回国際研究集会を教授の滞在中に開催する予定にしております。
国際的に第一線で活躍する研究者や第一人者との共同研究を活発に行い、そこに大学院生をも多数参加させることによって、COEプログラムにふさわしいプロジェクトを展開していきたいと思います。
はや、大学の構内にも萩が咲き乱れる季節になってしまいました。皆様お変わりございませんでしょうか。Newsletter の第3号をお届けいたします。今月半ばには、京都大学大学院21世紀COE「グローバル化時代の多元的人文学の拠点形成」の第1回成果報告書が出版されます。この成果報告書では、各研究班の目標と活動の報告がなされていますが、今回のNewsletter はそれと同じ内容です。報告としては、随分遅れたものとなりましたが、これまでの研究会やオンライン研究会についての実質的な報告書は、第2回以降の報告書で順次公開するとともに、出来るだけ早くオンライン研究会のWeb版を開始したいと思っています。どうかご支援・ご協力賜りますようお願い申し上げます。
<赤松記>
また、研究会へのご質問・ご要望等ございましたら、下記のメールアドレスまでご連絡ください。
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