チンチ・クラプリ氏(ヘルシンキ大学准教授)公開講義のお知らせ

    チンチ・クラプリ氏(ヘルシンキ大学准教授)公開講義「ソ連とロシアにおけるサーミ文学」
    ロシアのサーミ、あるいはコラ・サーミと呼ばれる人々は、ロシア北西部コラ半島を原住地とする北方少数民族です。講義では、コラ・サーミの歴史と現在、その文学の展開と特徴、代表的な詩人・作家を考察します。
    日時:2022年11月11日(金)10時30分―12時
    場所:京都大学文学部第8講義室(総合研究2号館地下1階)*対面のみ
    使用言語:ロシア語(通訳あり) 
    入場無料 事前登録不要
    【2022年11月12日追記】
     当日は約30名の方が参加してくださいました。
     クラプリ先生は、ソ連期から現在までのロシアにおけるサーミ民族、サーミ諸語、サーミ文学の状況を、きわめて具体的に概観してくださり、たいへん興味深いご講演でした。
     「多言語・多文化国家」を真摯に追求したソ連が、サーミ語については長いあいだ抑圧したのは、国境を接するフィンランドやノルウェーに同じ言語を語るエスニック集団がいることへの警戒であっただろうこと、牧畜・狩猟民族が集団化された結果、牧鹿コルホーズで働いた男性よりも、多くが原住地から都市部へ移住させられた女性の方が高学歴になり、サーミ文学の主要な担い手となったことなどのご指摘は、とりわけ示唆に富むものでした。
     クラプリ先生、参加者の皆さま、どうもありがとうございました。

当日のファイルはこちらから見ることができます。