京都大学大学院文学研究科21世紀COE 「グローバル化時代の多元的人文学の拠点形成」

王権とモニュメント


安祥寺の調査研究

安祥寺は、嘉祥元(848)年に文徳天皇の母・藤原順子(809-871)の発願により創建された寺で、入唐僧恵運(798-869)が開基となっている。貞観9(867)年に恵運が作成した『安祥寺伽藍縁起資材帳』によれば、平安時代の安祥寺は醍醐寺と同様に、山上伽藍=上寺と山下伽藍=下寺とから成り、上寺には礼仏堂と五大堂とからなる堂院、東西僧房、庫裏、浴堂などの施設があった。まさに、宮廷によって作られたモニュメントである。

本研究会では、この安祥寺に関する研究をメイン・テーマの一つとしている。